もう2年も前の話だが、当時18の妹に初めて彼氏ができた。 
口が悪くて憎たらしい妹ではあるが、顔はかなり可愛くて、今までフリーだったのが不思議だった。 
少し複雑な気持ちではあったが、反対する理由もないし、幸せにはなってほしい。 
「男ができたのは祝ってやるけどさ、ちゃんと避妊はしろよ?」とからかってやると 
「バカ!エ、エッチなんかさせるかよ!何言ってんだよ!」と顔を真っ赤にして期待通りの反応をする。 
「だってお前、いまどきエッチもさせないで付き合ってるとかありえないだろ。すぐ振られるぞ?」 
と追い撃ちをかけると「・・・できないものは・・・できないの・・・。」と表情を少し曇らせる。 
ちょっと様子が変だが、貞操観念がしっかりしてるのが分かって何か嬉しかった。 
「まぁあれだ、その平らな胸じゃ無理もないかw」と捨て台詞を吐いて自分の部屋に入ろうとすると 
「失礼だな!これでもちゃんとDカップありますぅー!」と意外な返答。 
Dカップ。これには俺が少しドキッとしてしまい固まってしまった。 
「・・・わかったぞ。アレだろ、乳首黒くて見せられないんだろw」と苦し紛れに言ってやると 
今度は妹が一瞬固まって、無言で2階の部屋に行ってしまった。 

あちゃー、やっちまったか?と思ったがもう遅い。 
祝ってやるつもりが傷つけてしまったようだ。 
しばらくベッドに転がってどうしたものか考えていると、ノックの音がして妹が入ってきた。 
「お、おお、さっきは・・」と俺が言い終わる前に妹が下を向いたまま、小さな声でつぶやいた。 
「あのさ・・・兄貴の、彼女はさ・・・その、先っちょって・・・どんなふう?・・」 
先っちょ?乳首のことか? 
「な、なんだよ急に!さっきのは冗談だよ!見たこともないのに変なこと言って悪かった!気にするな。な?」 
「ねえ、私の見せるから彼女のと比べてよ。黒くないか心配なんだ。黒いのってヤバイんだろ?」 
「ちょ、ちょっと待て!いきなり何言ってるんだお前・・・・俺は兄貴だぞ!?」 
「兄貴だから頼んでるの!!・・・私、分かんないんだ。自信ないんだ・・・」 
そう言って妹は、静かに着ていたTシャツの裾をまくり上げ始めた。 
下を向いた顔が赤くなってるように見えた。 

「ちょ、ちょ、ちょ・・・」その先が言えずに口をパクパクさせてる間に、少しずつ妹の肌が露になる。 
白くてきめ細かい肌、綺麗な縦長のヘソ、程よく肉付きながらも、しっかりとくびれたウエスト。 
見たことのない妹の姿がそこに現れようとしている。あまりに突然のことに、一瞬我を忘れて凝視してしまった。
「ちょーーーーっとっ!待てっ!!・・・・・・待て。頼む。」 
淡いブルーのブラジャーの下辺が見えた時に俺はたまらず叫んだ。 
顔を伏せ、[そうはいかんざき] みたいに手の平を前に突き出している。 
「なんだよ。ここまで見といて止めるなよぉ・・・」妹がふくれっ面をしてTシャツを元に戻す。 
「だってお前、やっぱまずいってこれは・・・」 
「まずくないよ。別に兄貴とエッチするんじゃないし。それに他の男に見せるの嫌だし・・・」 
「お前がまずくなくても俺が・・・」 
「ねえ頼むよ。他に相談できる人がいないんだ。」 
妹の顔が真剣だ。抱えた不安と、体を見せる恥ずかしさに真っ直ぐ立ち向かっている顔。 
腹を決めた顔だ。 
「・・・・・どうしても?」 
「うん、どうしても。」 
少しの沈黙の後、俺も腹を決めた。 

「よしわかった。お前は、えっと・・・色が気になってるんだよな?」 
「うん。」妹が頷く。 
「じゃあ部屋に戻って、先っちょだけ写メ撮ってこい。だったら見てやる。」 
これが俺に出来る限界だと思った。 
「えーっ?写メ?先っちょだけ?・・・・・・それじゃ全体が分からないじゃん。」 
「全体は分からなくていいだろっ!俺が全体を見る意味がわからん。」 
「だって・・・大きさとか、バランスとか・・・ちゃんと大丈夫か、心配なんだよ。」 
「色だけって言ってたじゃねえかよぉ!」 
「お願い!お願いお願い!もう決めちゃったんだもん!」 
そう言いながら妹は一気にTシャツを捲り上げ、ジーンズとブラジャー一枚の姿になった。 
「マジかよ・・・」 
俺はもう、目を反らすことが出来なくなっていた。 

淡いブルーのブラジャーの下には、白い胸が窮屈そうに収まっている。 
Dカップと言っていたが、もっとあってもおかしくない大きさだ。 
俺の彼女もDカップだが全然違って見えた。 
くびれたウエストに肉感的なその体は、もはや俺の知ってる「妹」ではなく立派な「女」だ。 
呆気にとられて口をポカーンと空けてると、妹が口を開いた。 
「本当はもうDじゃキツイんだ。新しいの買いにいかなくちゃ。・・・取るよ?」 
「え・・・?」何も言えずにいる俺を無視して、腕を後ろに回しホックを外す。 
「どう?黒くないか?汚くないか?」 
顔を下に向けたままブラジャーを取り去り、改めて体を俺の正面に向け、両腕を下に降ろした。 

綺麗な胸だった。DでキツイというならEカップはあるんだろう。 
でも大きすぎず、体とのバランスもいい。 
それにさすがまだ18、まだ硬いのか垂れる気配もなく上を向いている。 
でも色が白いので柔らかそうに見えた。 
問題の乳首だって綺麗なものだった。色はピンクとはいかないが淡いベージュ色で、決して濃くはない。 
ほんの少し大きめの乳輪から、まだ成長途中の小さな乳首が可愛らしくとび出している。 
「・・・綺麗だ。うん、凄く綺麗だぞ。」本当に綺麗だったのでそう言った。 
「本当?・・・黒くない?」 
「どこが黒いんだよ!すげー綺麗だよ。」思わず凝視したまま答える。 
すると視線が恥ずかしかったのか、乳輪がキュッと縮み、その分乳首が少し大きくなった。 
「・・・これ、大丈夫かな?こうなると黒く見えるんだ。」 
「それは誰でもそうだよ。それに、そうなっても全然綺麗だぞ?全然黒くないぞ。」 
「・・・彼女とか、他の人と比べたら、どう?やっぱり無理?」 
「いや、自信もっていいぞ。一番綺麗だ。・・・悔しいけどなw」 
「本当?・・・よかったぁ」妹の顔がほころんだ。緊張が少し解けたようだ。 
と、俺も我に帰る。 
「なぁ、もういいだろ?安心していいから、早く服着て部屋に戻れ。 
こんなところ親に見られたらヤバイどころじゃないぞ。」と言いながら、再び[そうはいかんざき]のポーズ。 
「うん、ちょっと待って。」と、妹がポケットから携帯を取り出す。 
「何すんだ?写メは自分の部屋で撮れってさっき、ていうか早く服着ろよぉっ!」もう顔が上げられない。 
「違うよ、兄貴のその格好が面白くてさw 一枚撮るよ?」 カシャ♪ 
「お前なぁ!」と顔を上げると、Tシャツで胸を隠した妹が 
「こっち見んな、スケベ!」と言って、笑顔で部屋を出て行った。 

ふう・・・終わった。 
それにしても困った。妹に萌えるとかやりたいとかは全く思わないが、あの姿が頭から離れない。 
いつの間にか「女」に、それもかなり「いい女」に変貌していた妹に対して 
俺の頭がどう対応していいのか分からなくなっていた。まぁ、時間が解決するのを待つしかないんだろうなぁ。 
なんて思ってると、携帯にメール着信。妹からだ。 

件名:さっきはアリガト 
本文:やっと兄貴から卒業できる気がしてきたよ。今まで生意気ばっかり言ってゴメン。 
    お詫びにこれあげるから宝物にしろよ!兄貴が一番最初に見たんだからね! 

添付されていたのはさっき撮った俺の画像・・ではなく、妹の裸が写った画像だった。 
あいつ、俺を撮ると見せかけて自分を撮ってたのか・・・。 
偶然にも電灯の下で撮ったというのもあって、本当に綺麗な写真だった。神がかっていた。 
2年が経った今、この写真は今でも宝物だ。 

ていうか妹よ。勝手に自分だけ卒業してんじゃねえよっ!