10年くらい前の話。
当時、俺32、嫁28。結婚2年めで子供ナシ。
経済的に逼迫していて子供どころじゃなかった。

嫁ちゃんは、俺が勤めていた会社に中途で入って事務やってた。
けっこう頑張って口説いてものにしたんだ。
結婚して会社辞めて、嫁実家の近くに引っ越した。
仕事は、以前と同じ業種に就くことができたので、すぐに馴染んだ。
嫁を貸し出すことになったのは、俺や嫁がそういうプレイを望んだわけじゃない。
原因は借金。その借金は俺が作ったものでも、彼女がこさえたものでもなく、
彼女の実家のゴニョゴニョなので、俺としては不本意極まりない話だった。


嫁は一人娘で、家庭崩壊のピンチにテンパッてた。
何とか守ってやりたかったんだけど、親戚関係の金策も尽きた、というか全く頼りにならない。

そこで仕方なく、前の会社の社長に相談したのよ。
理由を説明して、幾らでもいいから貸して欲しいって。

社長は当時年齢40くらいの小金持ち。
家業で会社やってて、俺が入社した時はまだ社長じゃなくて現場でバリバリ。
少し年の離れた兄貴分みたいなもんで、俺が気安く相談できる唯一の他人だった。
新人ソープ嬢をよだれダラダラの前後不覚にした武勇伝の持ち主で、俺も一緒に風俗遊びしたりね。
俺たちが転居した後も連絡取り合っていて、一番信頼してた人なのね。

その信頼している人の口から、
「金は全額何とかしてやる。その代わりお前の嫁を借りたい」という話が出た。
もちろん俺は怒ったさ。冗談じゃない。

後から知ったんだが、嫁ちゃん、結婚前の一時期、社長に口説かれかけてた。
社長が、独身嫁を愛人だかセフレだかにしようと企んだことがあったわけ。
もっとも嫁ちゃんにその気はなく、
「奥さんに言いつけますよ、もう」みたいに軽くあしらったらしい。
ソースが嫁の話のみなので、社長の言い分を聞いてみないとどういう関係だったのかわからんけどね。
社長の嫁に対する執着は、それだけじゃ説明できない気もする。

この時点での俺はそんなこと知らないから、藁にすがる気持ちで社長に相談したさ。

さらに話がややこしいんだが、俺より先に、嫁が社長に金の相談してたみたいなのね。
この時の嫁の心境はよくわからん。
たとえ昔の話でも、自分に好意を寄せていた男を頼るってのは。
二人の間に、アプローチした、された以上の、
俺の知らない何かがあったんじゃないかという疑いが、どもう頭を離れない。
これは俺の想像なのだが、たぶん嫁と社長がやり取りする中で、
「抱かせてくれたら金を貸す」みたいな話が先にあったんじゃないかと思う。
レンタル話を聞いた時の嫁は、思ったより冷静というか、違和感があった。
嫁ちゃん、「旦那が承知するなら」みたいなことを言ったのかもしれん。
ま、この手のことって、一度疑い始めるとキリがないんだけどさ。

ある日、嫁が「離婚」を口に出した。
「S(俺)を巻き込んでごめんね」ってえぐえぐ泣くんだよ。
離婚して、お金のことは自分が背負うから、えぐえぐえぐえぐ。
ああ、社長に抱かれる覚悟したんだって直感で思ったよ。
「そのつもりか?」って聞いたら、「ごめんね」ってまた大泣き。
泣いている嫁を見て、人の弱みにつけ込む社長に殺意覚えたね。
もう嫁の覚悟は止められないというところまで来てしまった。
そうなると、俺が目をつむるか、離婚するしかないわけ。
離婚なんて選択は俺にはない。
嫁が誰と何しようが平気でいられる、度量の広い亭主を演じようと思った。

俺から社長に連絡して、「嫁をよろしくお願いします」と頭を下げた。
屈辱だった。人生最大の。
この時の社長との会話はあんまり書きたくない。
嫁を貸し出すにあたっては、互いに色々と条件をつけた。

社長からの条件は、
・一度ではなく、一日レンタル
・借金の返済は、利子と期限は付けない

こちらの条件は、
・キスはダメ
・四つん這いにしたり後ろから裸見るのもダメ(要は尻穴直視されたくないのココロ)
・フェラはイヤ
・あそこなめたらダメ(特に69みたいに顔をまたぐのはヤダ)
・旦那と諸々くらべさせようとするのもダメ
・写真・ビデオ・音声録音一切ダメ
・明るい部屋でするとか論外
・その他、現場判断で嫁がイヤということはしないこと
一日レンタルは俺がゴネた。
ハメ一回だけでもぶっ殺したいのに、一日ってなんだよ。
ゴネた結果、社長の方から、一日貸りるかわりに返済に手心くわえるという妥協案が出た。
そんなに他人の嫁とヤリたいのかと、さらに怒り覚えたね。
もう、かつての兄貴分じゃない。

結局、覚悟した嫁が承諾して一日レンタルに落ち着いたのだが、
向こうにたっぷり時間を与えるってことをわかってない彼女が危うく見えたんだよね。
高級ソープで鍛え上げた40男と、十分に開発済みの大人の女が密室に一日いたらどうなるか、
嫁がもうひとつわかってない気がして。

俺自身、甘かった。
証拠を残したくなかったから録音もダメと言ってしまったが、これは後で激しく後悔することになった。
証拠ナシにしたことで、NGがなし崩しになった。
思い返すと、俺たち夫婦って本当に迂闊だったと思う。想像力が足らない。
経験積んだ変態カップルなら、危ないことを事前に予想するんだろうけど。
嫁は「NG無視は一部あったけど、酷いことはされなかった」と言っていたので少しホッとしたんだが、
俺を心配させないための嘘だったと後に思い知らされた。

スケジュールが決まるまでの間、嫁とヤリまくった。
「裏切ってごめんね」「守れなくてごめん」と謝りながらセックス。
「いっぱいされたら感じちゃうと思う。許してくれる?」とか、胸にささるよ。
嫁は耳を突っつくだけで声を上げる敏感体質なので、どうやっても耐えられないだろうと俺も思ってた。
「感じてもいいから、ちゃんと俺のもとに戻ってこい」みたいなことを言ったな。
ついにその日が来た。嫁を空港まで送った。
東京についていく心の余裕はなかった。
仕事おいそれと休めないし、今の会社で現場を任され始めた頃だったから。

それに、実際どうしたらいいのかわかんねーんだよ。
離れている方が悶々とする度合いがやわらぎそうだと、当時は思ったんだな。
後で、どうやっても心が軽くなる方法なんてないことに気づいたけどさ。

現地に到着した嫁から矢継ぎ早にメールがくる。

「がんばる」「愛しているよ」「嫌いにならないで」「帰ったらずっと一緒にいてね」

俺もマッハでメール返す。もう仕事どころじゃない。
甲斐性のない旦那ですまんかったって。まあ、借金の原因は俺じゃないんだが。
午後一に嫁から電話あり。社長と話す?と聞かれたが、
何て言っていいのかわからないし、罵ってしまいそうで断る。

行動の合間合間に嫁がせっせとメールして来る。
「これからご飯」「大丈夫。全然余裕」「タクシー乗った」「ホテル入った」

そして、メールが途切れた午後四時。
鳴らなくなった携帯。待てど暮らせど、鳴らない。
頻繁に届いていたものが、ぱったり来なくなった時の焦りったらないね。
今までとは違う状況になったということが、白黒ハッキリだから。
そう思うと、俺、一時的に歩けなくなった。
目の前が真っ暗になるのって本当にあるのな。
腰のぬけた俺を見て、仕事現場は大騒ぎさ。
あとを同僚に任せて家に帰った。
とにかく東京の状況がわからない。
ホテルに着いて何してる?
飯は先に食ってるはずだから、酒でも飲んでいる?
それとも、もう・・・と思うと居ても立ってもいられない。

一度アレが始まったのではないかと思っちゃうと、
もう社長に組み敷かれて淫ら鳴きしている嫁しか思い浮かばない。
頭が爆発しそうで、耐え切れずにどかどかメールした。
何分置きとか覚えてない。とにかくメール送りまくった。

「今なにしてる?」「状況おしえてー」
一向に返事はこない。
下手に返事催促したせいで、かえって妄想が膨らんだ。

七時過ぎだったと思うが、やっと電話が来た。
「ゴメン、返事できなかった」
「平気?」
「ヘーキ、ヘーキ」
「もしかして、しちゃった?」
「うん。ちょっとお酒飲んでから」
「・・・やっぱり・・・」
予想通り、社長に抱かれた後だった。
「ごめんね」
と謝る彼女に、平静を保ったつもりでフリした。
「大丈夫?変なことされなかった?泣いてない?」
「平気だってば。Sちゃんの方がウチよりヤバそう」
「アイツを殺して俺も死にたい」
「ごめん。でも二人で覚悟決めたでしょ」

嫁は無理してたのかもしれないけど、
意外にサバサバというか、吹っ切れた感じの声音だった。
「また連絡するね」と嫁が電話切った。
もう一度、ブチ込まれるために切ったってことだ。
俺、また歩けなくなって、落ち着くまで時間がかかった。

社長の下で、のたうつ嫁の姿が浮かんでくる。
しかも、イヤイヤ抱かれている姿ではなくて、肉棒を乱れ打ちされて声を上げている嫁と、
のけぞる嫁に打ち込む社長の姿しか浮かんでこない。
正気でいようと酒は飲むまいと思っていたが、ビール飲み始めた。

悶々とする俺をよそに、リアルタイムで二回戦目が進行してる。
今度は状況が不明じゃない。間違いなく抱かれている。

それから、電話はこなかった。何度メールしても。
後でこのことを嫁に問いただしたら、「もう連絡するな」と社長から言いつけられたらしい。
俺がメール以外に何していたかというと、秘蔵AV観た。
妄想が膨らむ過程で、殺意よりも興奮が優っていることにはっきり気づいた。

嫁が征服されてる姿を想像したりもした。
あるいは俺が社長になったつもりになった。
時に、嫁自身の心境を想像してみた。
妄想のバリエーションが、無限に湧いてきて止められねーの。
当時は寝取られなんて性嗜好は知らないから、
我ながら「何のビョーキだよ、これ?」と思ったよ。

朝になって、やっと嫁から電話が来た。
第一声は「お疲れ様ー」だった。
「まじ、酷いことされてない?」
「社長さん、紳士だったよ」
我慢できなくて聞いた。一番知りたかったこと。感じたのかどうか。
「・・・怒らない?」
「怒んないて」
「気持ちは、よかった」
「マジ?」
「ゴメンね。我慢したけど・・・」
「会社休んだ。嫁ちゃん帰ったらすぐしたい」
「え~~っ、これ以上させる気なん?」

戻ったらずっと一緒にいてね、と言ってたのに。
それに、これ以上ってどれ以上だ、と言いそうになったのを飲み込んだ。
嫁は「心配することないよ。思ったより何ともなかった」と言った。
前の電話と同じ調子で、意外にカラッと男前だった。
オンナの方が強いのかなー、とこの時は納得したのだが。

空港に嫁を迎えに行ったら、
フツーに嫁友用のみやげをいっぱい買ってた。
社長からのみやげもあったがゴミ箱にズドン。

車に乗ったら何話したらいいのかわからん。
エロエロ聞きたいが、かける言葉がなくて無言で車を飛ばした。

「聞かないの?聞きたくない?」と嫁。
「今ここで聞く勇気がない」と俺涙目。

それでも少し話した。返済金が割り引かれていた。
これでまた、いらない妄想が湧いてくるんだよね。
割引してもらえるようなことを嫁はしたのかと。
嫁は金と今後の話するんだけど、俺は、彼女と社長のセックスの中身しか頭にない。

で、エロなんだけど、喘ぎ声がアンアンと咲き乱れ、
粘膜描写が現実を凌駕するようなのは期待しないでけれ。エロで手間取ってる。

家に着いたら、すぐに嫁をベッドに押し倒した。
ただ、嫁の気持ちを考えて、聞きたいことをセーブしなきゃならなかったが。
俺が上からジッと見つめるだけで、嫁はすぐ女の顔になった。
この顔をアイツにも見せたんだと思うと、尋常じゃない嫉妬心が湧いてきた。

「何度したの?」
「わかんない」
「わからないくらいヤラれたの?」
「だってあの人、エッチだった・・・」

セックス覚えたてのガキのように体を求めてきたんだろうね。
電話もメールもさせないで。
最初はこうだったらしい。
ホテル入って部屋で酒ひっかけて会話して、シャワーを別々に浴びたあと、さっと化粧をし直し。
マッサージをしてあげると言われて、そのまま横になった。

当然、マッサージが愛撫に変わっていったと。
他人の嫁使って性感ごっこですよ、あのソープ狂い。
社長、これにたっぷり時間をかけたらしい。
嫁曰く「マッサージはよかった」けど、「エッチな部分はもどかしい触り方」。

「良かったんだ」
「ダメだって思ったけど、展開が予想と全然違ってて戸惑った」
「どう違ってた?」
「予想はガバッてきて、ガツガツって感じ。それがアレ?って」
「嫌悪感は?」
「最初はすごかった」
「罪悪感は?」
「あったよ。ずっとあった」
「あったのに本気になった?」
「怒るよ。そこまで感じてない」

たっぷりマッサージが何分かはわかんなかった。この時点では。

その他、嫁の報告は、以下のとおり。

「ホテルの部屋が高そうで驚いた」
「キスはNGだけど唇以外はOKだね、と押し切られた」
「乱暴なのも覚悟してたけど、激しいセックスは一切なかった」
「途中からは、思ったよりイヤじゃなくなった。我慢できると思った」
「やらしーこといっぱい言われた」
「求められて、相手が喜びそうなことを仕方なく言った」
「マッサージからはじまったので、成り行きで明るい部屋ですることになった」
「灯りを消してといっても、聞き入れてくれなかった」

灯りの話はムカムカきた。NG破りじゃねーか。

彼女は、基本的に「イッたふり」をしたが、「指でしつこくされた時だけ、我慢できなかった」。
イカされた話には、さすがに打ちのめされた。
ショックだったけど、正直に言ってくれたのと、
ヤローの男根で昇りつめたわけではないという点で救われたと、思い込むようにした。

社長の「DSはフツーだった」。
「大きい」と言ったら「喜んでた」。
どうでもいい話だが、彼女はチンコのことをダーク・シュナイダー、略してDSと表現する。
あと、初めて社長が中に入ってきたとき、
「入ったのわかる?」みたいなことを耳元で呟いたらしい。
お前を征服したぞ、ってことだよな。
何度か泣きそうになったけど、嫁はこの時が一番泣きが入ったと言ってた。

行為は、ほとんど「正常位」。
たまに上になったり、変なかっこうもあったが、自分がいやがることはしなかった。
自分から腰をつかった?という問いには、「そうした方が相手に納得して帰ってもらえると思ったから」。

他人の手から俺の手に戻った嫁は、いつもより素直に俺の要求に応えてくれた。
「許して。Sちゃんが一番だよ。本当だよ」
俺に抱かれながら何度も繰り返した。
嫁が「Sを裏切ったんだから、今日は好きにして」「いじめてもいいよ」と言った時は、すっげー燃えた。
俺も何度も「アイツより良い」と言わせて溜飲を下げた。
「壊れちゃう」というくらい激しくしたが、「アイツの指でイッたくせに」というと、
涙目になって耐えてた。その様子見て、俺も自己嫌悪。
嫁が疲れて爆睡したので、俺は借金のお礼と好奇心を抑えきれず、社長に電話した。
嫉妬心は燃え盛っているが、土産をゴミ箱にぶち込んだときほど怒ってなかった。不思議だね。嫁取り戻して少し毒が抜けたのかもしれない。

型通りの挨拶と金の話をした。
本当はもっと別のことを聞きたかったのだが。
もちろん、嫁がどんな感じでどの程度乱れたのか、聞きたかった。
しかし、この時はヘタレて聞けずじまい。

翌日も嫁に話を聞きたかったんだが、変なこと言って傷つけてもアレだし、うまいこと聞き出せない。
互いに腫れ物に触るような会話になってしまう。
とにかく、いつもの自分たちに戻るのが先決だと思い、それだけに集中した。
やがて嫁は、表面上はいつもの彼女に戻った。
たぶん、俺より早く日常に戻ったように思う。

俺はもう、我慢した嫁が愛おしくて愛おしくて、
前以上に彼女を守ってやろうという気持ちになったし、逆に甘えもした。
他の男に抱かれた件は、いっそ忘れてしまおうと思った。
二人の間から、二週間ほどで忌まわしい話題が消えた。今も夫婦間のタブーである。

でも、忘れられるわけがない。

逡巡した挙句、社長にまた電話してしまった。
俺は根掘り葉掘り聞いた。

嫁が真実どうだったのか。
どんな声で鳴いたのか。どこまで許したのか。本当にイッたのか。
曖昧な部分を、確実な事実にしたかった。
どうも、嫁との間で取り決めがあるようで、社長の口は重かった。
隠さなければならないことがあるってことかと、なおさら気になった。

何度も電話して、電話の前で頭さげまくって、報告書を書いてもらう約束をした。
後悔も恨みもない。ある意味感謝しているから、嫁に内緒で本当のことを知りたい。
包み隠さず、全部話してください、と。
正直に、嫁が他人に抱かれた事実に興奮していることを告げた。

「そこまでいうなら」

社長が折れて、詳細はメールを送るからということになったのだが、

「俺もお前に嫉妬心みたいなのがある。遠慮しないでありのままを書くが、いいのか?」
そのうえ、「あと2~3回貸してくれたら、調教できると思う」と言われた。

何だよ、調教って。
メールによる報告は、嫁の話とは比較にならないほと詳細だった。
というか、予想より大分量でビビッた。
ただし、嫁に確認を取るのがタブーになってしまった以上、
社長の話がどこまで本当なのかはわからないが。
一時、内容に耐え切れずに破棄してしまったのだけど、後に記憶をサルベージしてまとめた。

これからは、記憶で再現した報告書からの抜粋で構成してある。

マッサージからはじめたこと。これは俺も知ってる。
それがかなり執拗だったこと。これも知ってる。

時間にして一時間あまり、バスローブの上からマッサージと愛撫が続いた。
報告には「乳首すらはっきり触らなかった」とあった。
ダメだという嫁を無視して、耳、首筋に舌を這わせた。
彼女は「想像以上に敏感」で、あっという間に「いい顔」になった。
声を押し殺そうとする彼女がたまらず喘ぎはじめた時は、「何ともいえない気分になった」。
嫁の方が「それ以上を」を欲しがるまで、徹底して、「いくらでも時間をかけるつもりだった」。

向かい合った時は、「常に自分の目を見るよう」「言い聞かせた」。

性感を「彼女が辛がった」ので、「全裸になって足を開くように命令した」。
報告によると、彼女は「従順」だった。

嫁のあそこはまだ触られてないのにもかかわらず
「目があてられないほどの状態」で「女の匂いがした」だった。
それを指摘すると、それまでたまに「愛想笑い」「ごまかし笑い」をしていたのが「完全に消えた」。

段々、ムードに飲み込まれていく嫁の様子がわかった。

「クリを嬲る」と「声のトーンが変わった」。
彼女のあそこは「指をすんなり飲み込み」「音を聞かせてやった」。
ペニスを握らせると、彼女は「硬い」と言った。
もう「本格的な愛撫は必要なかった」ので「挿入に移った」。
おおよそこんな感じの会話がかわされたらしい。

「今なら引き返せるし、ここで止めてもお金を貸すよ」
「・・・」
「どうするのか決めて」
「ここまできて、そういうのズルくないですか」
「自分で決めなさい」

彼女は「挿れて」とはいわず、「最後までして」と「お願い」した。
俺の愛する妻は、おねだりさせられて貫かれたということです。

心から言ったかはわからないが、仮に彼女のいう
「相手の喜びそうなことを仕方なく言った」ということであっても、俺には残酷だった。
「途中から我慢できると思った」という言葉の意味が、わからなくなった。
嫁は旧姓で呼ばれたようだ。
レポートを読むと、今の苗字でも下の名前でも読んでいるのがわかるんだが、
基本的に嫁は「井上」「井上サン」と呼ばれたようだ。

社長にすりゃ、愛人関係狙っていた若い事務員=現在人妻を、
紆余曲折を経て、欲しがらせて貫いたんだから、すごい達成感だったと思う。
実際正直な気持ちが文面からにじみ出ていた。
逆に俺は、どうしようもないほどの喪失感にさいなまれたが。
しばらく報告書を読むことができなくなった。

社長が「想像よりいいマンコしてるね」と言うと、
嫁はイヤイヤして「泣きそうな顔」をしたそうである。
この辺から、わざと羞恥心を刺激するような言葉を投げかける方向に転じたのがわかる。
嫁はSでもMでもないが、その時のムードに自分から合わせてしまう。俺が心配していた部分でもある。
社長は「泣かれたら台なし」になるし、自分も「出すのが目的ではない」ので
「突くのは控えめ」にした。これが「ハマった」。

嫁の喘ぎは「アン、アン」というアニメ系。クリより膣派。
突きのリズムにシンクロしていい声を上げるので、突き倒したい気持ちになる。
しかし、この時は「アン、アン」ではなく、すすり泣いたそうだ。

ずぶずぶにかき回されて、すすり泣いた。
俺はそんな嫁、見たことない。

社長は「肩を抱き、目を逸らさないように命じた」。
唇をぎりぎりまで寄せると、「キスを受け入れそうそうな気配」を見せた。
「キスはNGじゃないか?」と確認したら、彼女は「首を振って」「求めた」。
NGが彼女の方から破られたことで、「完全に遠慮がなくなった」と報告書には正直に書いてあった。最初から遠慮があったのか疑問だが。
「あまりに切ない声で鳴く」ので、「そんなにいい?」と問うと、「視線を逸らして」「耐えているようだった」。

頻繁に(俺からの)メールが着信するのに合わせて「その時だけ」「激しく突いた」。
彼女は「それはやめて」と懇願したが、
「着信音が鳴る度に」「嫌がる井上に構わず」「短時間全力で突いた」。
「心配してるみたいだね」「愛されてるね」「そろそろメールが来るかな?」「期待している?」と問うと、
彼女は「罪悪感でヘンになる」「こんなことされたら忘れられなくなる」と言った。

社長は、彼女が「完全に自分とのセックスに溺れた」と確信した。

溺れた後は、いかせるのは「簡単だった」。
「ダメ」を何度も繰り返した後、彼女は「小刻みに痙攣した」。
彼女は、イク寸前「ダメ」を連呼し続ける。
昇りつめると痙攣して、痙攣の深さによっては休ませないといけない状態になる。
「指でされた時だけ我慢できなかった」という嫁の話は嘘だった。
俺は、自分のメールが彼女をピンチに陥れているなんて考えもしなかった。
俺の焦りが彼女を追い詰めたことをしった時は、後悔と興奮がないまぜになって、何が何だかわからなかった。

一度いかせた後は、「井上のまんこ」を「思い通りに」「楽しんだ」。
嫁がNGを出したはずの四つん這いで尻を突き出すポーズも、特にいやがる素振りもなくあっさり「受け入れた」。
彼女は「息絶え絶え」になったが、自分は「休ませなかった」。
俺とのセックスと違って、イッてもそのまま続けられたってことだ。
彼女が、シーツを掴んで「乱れる」ので、ベッドメークするはめになった。
嫁がシーツや枕を掴んでぐちゃぐちゃにするのは、俺との付き合い始めでよくあった。
これ以上痴態を晒すまいとする時に、咄嗟にやる仕草だということを俺は知っている。
まだ、正気というか、理性のカケラは残されているとわかって少しだけ安堵した。

しかし、「そこまで本気になってない」はずの俺の嫁は、
午後四時にホテルに入り、一時間かけて自らおねだりするまで焦らされ、
俺に電話をかける午後七時まで、社長の腕の中で、休みなく打ち込まれる肉棒に鳴かされ続け、身を震わせた。

最初の報告書をまとめるとこんな感じ。かなり削っているんだが。
昨日最後まで書けりゃ良かったんですがねー
中小社長の性豪伝みたいなのと昨日半日向かい合ってたら魂ぬけてきた
残った分量は大したことないですが、書く力が40代のピストン並みに衰えているので、完走までもう少しかかりそう

20代の頃、年上の奥さんに手を出したことがあって、
とっくに恋愛モードの奥さんをジラしてジラして、
最初のセックス前にフェラ顔射を決めたことがあった。
奥さんが俺の前にひざまずいた時は、世界に勝利したような気持ちだった。

その数年後に自分の嫁があーなった。因果応報
打ちのめされていた俺に、追い打ちの報告が届いた。

あの日の二回戦から朝までの間に、嫁が「壊れた」様子が書かれてた。
内容の細かさに、部屋にボイスレコーダーでも仕込んでたんじゃないかと疑ったな。
印象的であったとしても、セックスの内容をそう細かく覚えてるもんかという疑問がある。

嫁は、「他に誰もいないんだから、もっと楽しんじゃえよ」と言われ、
最初のセックスでは「必要なかった本格的な愛撫」に追い詰められた。

「旦那公認の浮気なんて刺激的だろ」「もっと素直になりな」
言葉と愛撫で、理性の砦を崩された。
「淫水の音」が大きくなると、彼女が「のたうって」しきりに「わかんなくる」と叫び、
「半狂乱」になった。

その状態をキープし、ついに突破された。
頭が真っ白の状態が続いて、彼女の理性が崩れる時、
「わけがわかんなくなるからやめて」という限界サイン出る。
結婚前、おもちゃ遊びをした時に見た光景。壊れた嫁を見てビックリした。
敏感体質の嫁は、おもちゃはあまり好まない。乱れすぎて、後で恥ずかしくなるみたいだ。電マなんて論外。
社長には、おもちゃなんて必要なかった。
あるいは報告書にないだけで、使ったのかもしれないが。

壊れた彼女は、快楽に正直になる。
普段は嫌がる淫語も口にする。
事実この後、何度か「おまんこ」と言ったようだ。

社長は彼女を姿見の前に立たせ、とどめを刺した。
尻を突き出させて、「俺を欲しいか?」と問うと、彼女は「欲しい」と答えた。
鏡に映った自分を見て、「エッチな顔してる」と「見入った」。
「旦那とどっちがいい?」と聞かれ、
「言ったら家に帰れない」と言いながら「尻を振り」「こっちがいい」と答えた。
浮気願望を問いただすと「告白」しだした。

「旦那以外の人に抱かれてみたかったの」
「いいよ。正直に言ってごらん」
「本当は、今日も期待してた」
「期待通りか?」
「こんなにいいと思わなかった」
「家に帰っても疼くようにしてやる」
「だめ、そんなこと言われたら忘れられなくなる」

「旦那にバラすぞ」と社長が脅すと、
「いやっ」「燃えちゃう」と口走って「深く痙攣した」という。

原文は言わされたようにも読めるし、
自分から白状したようにも読めるような曖昧な書き方だったかもしれんが、
今記憶から再現すると、俺の願望が彼女の本心に仕立て上げてしまう。

もう、耐え切れなかった。報告書は全削除した。
最初は嫉妬で、次に興奮が嫉妬心を凌駕して真相を知りたくなったが、
次にまた嫉妬が興奮を上回ったんだな。
(後でまた興奮が勝るんだが)

俺は、彼女を直視できなくなった。
社長の報告書に、俺に対するやっかみやあてつけがあったとしても、
より多く嘘をついているのは嫁の方だって疑念を打ち消せなくなった。

恐らく、素に戻った彼女は、あの日のことを後悔していると思う。
記憶を打ち消したい雰囲気は、言動から感じられた。
でも、本能が剥き出しになった瞬間、その瞬間だけは、
確かに「楽しんだ」ように思えてならなかったんだ。


俺は気持ちの整理がつかなくなり、嫁に冷たい態度をとるようになった。
用もないのに仕事早出して、金ももらえないのに残業をし、付き合い酒を増やした。
嫁に触れようとしない時期が続いた。

別に嫌いになったんじゃなくて、むしろ愛おしかったんだが、
それを形にする方法がよくわからないんだよ。
思い返すと、この時期の嫁は寂しそうで、セックスを求めてくるわけじゃないけど、
不安げに「ギュッてして」とベッドの中で甘えてくることが何度かあった。

ある日、嫁のケータイがロックされてることに気づいた。
社長に貸し出した後、嫉妬心と警戒心からたまに嫁ケータイをチェックしていたんだが、
初めての「怪しい挙動」だった。
恐れていたものであり、心のどこかで期待していたものが来た、と思ったね。
この時、嫁と社長の間に、何かあったんじゃないかと疑っている。
嫁ちゃんに対する社長の執着心がどこから出ているものかわからないが、
強奪体質の社長が、あの日ホテルで、ただヤリまくっておしまいだったとは思えない。
さらに関係を迫ったと思うんだよ。
この時期の嫁が寂しさに負けて、社長にもう一度体を許したのはあり得ると思ってる。
もしそうなら、嫁が東京に行くわけはないから、社長が出向いたってことだ。
アイツなら、女のために金も手間も惜しまないと思う。

ただし、ロックはほんの一時期だけで、真相は確かめられなかったのだが。

俺、ここでちゃんと繋ぎ止めとかないと、嫁を失うと思ったさ。
誰に抱かれてもいい。でも、戻ってくるのは場所は、俺であって欲しい。
思い立ったら「かまってやれなくてごめん」して、できる限り優しくしたつもり。
目に見える絆が欲しかった。
家計の事情も考えないで、「赤ちゃん欲しいね」て言った。
「あたしも」って答えてくれた。
翌年彼女が妊娠して、娘が生まれた。
それからはね、金銭的には苦しい思いもしたし、小さい夫婦喧嘩はしたけど平穏ですよ。表面的には。

裏では、嫁が、誰か他の男と激しく求め合っている姿を見たいと、ずっと思ってるけど。
横で眠っている嫁を見ると、「本当は、快感に負けてすすり泣いたんだろ?」
と問い詰めたい衝動に突き動かされそうになることもある。

嫁に俺の性癖を告白すれば、あるいは・・・とも思うが、確かめるのが怖いんだ。確かめることを恐れたまま、時間を重ね、もうすぐ10年を迎える。

報告書は、原文削除してまいました。激しく後悔してる。
記憶からサルベージしたものでも相当量ある
本文にも書いたけど、ボイスレコーダーを仕組んであったんじゃないかと
もしくは、動画で隠し撮りされてたかもしれない
ホテルは向こうの用意したもので、そういう意味でも俺に警戒心がなかった
原文に射精シーンがない。どういう意図だったのかわからない。

一気に書いてる時の昂ぶりはなくなったんで、じゃ、補完のフェラ話。
二次報告の最初の方に出てくるんだが、
「NGだけどしてくれる?」と社長が言ったら「一度だけですよ」と嫁が答えた。
嫁フェラの特徴が書かれてたから、舐めたのは間違いない。

それから、目の前にティンコが来たら自然にした模様。一度だけじゃないやん
嫁の心境がわからないんだけど、受け入れたほうが何度も要求されるより楽だった?

社長は、自分の足を枕に嫁が寝そべる形で指マンして、
感じている嫁の顔を見ながらしゃぶらせたのが最高によかったって。
姿見の前で「こっちがいい」と言った後もやらされてる。髪の毛掴まれて。
あと報告書には射精シーンはないんだけど、嫁ちゃん顔射されてます。

報告書書いてくれるように何度も拝み倒した時、
「顔にかけさせてもらった」という話が出てきたんだよ。
俺目が点でさ。他の女にやったことあっても嫁に顔射なんかしたことねーから。
報告書に書いてあるかと思ったらなかった。
だからどのタイミングかはわからん。彼女が受け入れたのか、無理強いや不意打ちだったのかも
子供が生まれた後になるけど、さりげなく顔射経験を聞いたら「元彼がしたがった」と言ってたな。
(おわり)